クリエイティブ分析
ローカル動画生成はT2VとI2Vのどちらから始める?

目次
ローカル動画生成を初めて試すとき、最初に決めたいのはモデル名よりも、開始画像を自分で用意するかどうかだ。
T2V(Text-to-Video)は文章を主な入力として映像を作る。I2V(Image-to-Video)は静止画を開始条件にして、その画像へ動きを付ける。
どちらが常に高品質という話ではなく、自分が最初の見た目をどこまで決めたいかで選ぶと分かりやすい。
図: 主な比較軸を1枚に整理。細かな条件は本文と表で確認する。
T2Vは映像全体を文章から作る
T2Vは、開始画像をまだ持っておらず、構図や被写体を文章から作りたい場合に向く。
たとえば「雨の夜の交差点をカメラが前進する」といった場面を、先に静止画を作らず試せる。
一方、最初のフレームの顔、衣装、背景配置などを自分で固定しているわけではない。
特定のキャラクターや構図を維持したい用途では、生成結果を見ながら条件を調整する回数が増えることがある。
I2Vは開始画像を自分で決められる
I2Vでは、すでにある画像を入力にする。
- 自分で生成したイラストを動かす
- 写真の構図を開始点にする
- キャラクターや商品の見た目を最初のフレームで指定する
といった用途では入口が明確だ。
ただし、入力画像を使えばすべてのフレームで完全に同じ見た目が保証されるわけではない。開始条件を与えることと、動画全体の一貫性を保証することは別だ。
Wan 2.2でもT2VとI2Vは別の処理手順がある
ComfyUIの公式Wan 2.2ガイドでは、T2V、I2V、両方を扱う構成が別々に案内されている。
14BのT2VとI2Vでは読み込む拡散モデルのファイルも別に案内されているため、「Wan 2.2を一つ取得すれば同じファイルで両方動く」とは限らない。
最初は公式テンプレートを開き、そこに書かれた必要モデルをそろえる。
PC条件は方式と設定をセットで見る
動画生成の必要VRAMや生成時間は、モデル名だけでは決められない。
少なくとも次が関係する。
- T2VかI2Vか
- モデルの種類
- 精度・量子化
- 解像度
- フレーム数
- CPUへのオフロード方法
- テキストエンコーダーやVAEなどの配置
DiffusersのWan公式資料には、量子化やオフロードを使ったメモリ削減例もある。
ただし、その例の数字を別のモデル種類や解像度へそのまま当てはめない。
迷ったら「開始画像を自分で作りたいか」で選ぶ
| 自分の状況 | 最初の候補 |
|---|---|
| 文章だけから映像を探索したい | T2V |
| すでに基準画像がある | I2V |
| キャラクターや構図の開始状態を自分で決めたい | I2V |
| まずモデルが作る映像の幅を見たい | T2V |
方式を決めたら、最初は公式テンプレートを大きく変更せず、短い動画を一本生成する。
カスタムノード、LoRA、長尺、高解像度などを最初から同時に追加すると、失敗したときに原因を追いにくい。
文章だけから始めたいならT2V、開始時点の見た目を自分で決めたいならI2Vという分け方から始めればよい。
I2Vへ使う静止画を作るところから試したい場合は、ComfyUIのimg2imgで変化量を調整する方法も確認できる。
まとめ
- 構図やキャラクターの開始状態を自分で決めたいならI2Vから始めやすい
- 入力画像を用意せず、文章だけから映像全体を作りたいならT2Vが分かりやすい
- T2VとI2Vでは必要なモデルファイルや処理手順が同じとは限らない
- 最初は公式テンプレートを使い、短い動画・低い負荷条件から試す