AI活用分析
個人向けAIのデータ設定を比較|学習利用・一時チャット・保存を分ける

目次
AIとの相談をあとで読み返したい。でも、会話を学習に使うのは止めたい。この二つを両立できるかは、サービスの設定によって変わります。「学習に使わない」と「チャットを保存しない」を一つの設定だと思うと、残したかった履歴まで見られなくなることがあるんです。
個人向け設定では、ChatGPTとClaudeはモデル改善をOFFにして通常履歴を残す使い方と、Temporary / Incognitoで通常履歴へ残さない使い方を分けられます。GeminiはKeep ActivityをOFFにすると今後の通常チャットもActivityへ表示されないため、同じ操作ではありません。保持期間もサービスごとに異なります。
学習をOFFにしたら、昨日の相談も消えちゃうの? あとで読みたいんだけど……。
そこはサービスで違うんだよ。まず履歴を残したいかを決めて、それに合う設定を探そう。
まず、履歴を残すかどうかを決めよう
最初に「あとでこの相談を読み返したいか」を決めてみてください。そのうえで、モデル改善への利用を許すか、一時的な保持をどこまで受け入れるかを比べます。3サービスを同じ軸にそろえると、次の違いが見えてきます。以下のChatGPTの一時モードの条件は、保存して通常チャットへ切り替えない場合のものです。
比較条件:ChatGPT・Claudeは2026年9月、Geminiは10月4日に確認した個人向け公式案内に基づきます。設定名や保持条件は変更されるため、利用前に各節の公式リンクと自分の画面を照らしてください。
表では、学習をOFFにして履歴を残せるか、一時モード、保持期間の3点を比べます。設定の操作名とフィードバック・接続アプリの例外は、各サービスの節で確認してください。スマートフォンでは表を横に動かすとGemini列まで読めます。
| 比較する点 | ChatGPT(個人プラン) | Claude(個人プラン) | Gemini(個人アカウント) |
|---|---|---|---|
| 学習OFFでも通常履歴を残せるか | 残せる。新しい会話は原則学習対象外 | 残せる。保存済み・新しい会話を将来の学習へ使わない | 今後の会話はActivityへ表示されない |
| 履歴に残さない一時モード | Temporary Chat。保存すると通常チャットへ変わる | Incognito Chat。閉じると再度開けない | Temporary Chat |
| 一時モードの保持 | 保存せず一時のままなら安全目的で最大30日 | 通常30日 | 72時間 |
学習OFFは即時削除やゼロ保持を意味しません。通常チャットの保存・削除、フィードバック送信時の扱いも別に確認します。設定と接続データの詳細へ進むには、ChatGPT、Claude、Geminiの節を使ってください。
表の保持日数だけで順位を決めるより、自分が残したくないのは履歴なのか、学習用のデータなのか、接続先へ渡る情報なのかを確かめましょう。次からは、その希望に対応する設定をサービス別に見ていきます。
ChatGPTは学習OFFとTemporary Chatを使い分ける
参照した公式案内では、ChatGPTの個人用Free / Plus / Proワークスペースは、データ共有が既定で有効です。履歴を残しながら学習への利用を止めたいなら、通常チャットのままモデル改善の設定を変えます。
Webでは、次の順で設定を変更してください。
- プロフィールを開く
- Settings
- Data Controls
- Improve the model for everyone をOFF
OFFにした後も通常チャットは履歴へ残り、新しい会話は原則としてモデル改善に使われません。ただし通常チャットで高評価・低評価などのフィードバックを送ると、そのフィードバックに関連する会話全体が学習に使われる場合があります。
通常チャットそのものは、削除するまでアカウントに保存されます。削除すると画面からはすぐ消え、すでに匿名化された場合やセキュリティ・法的義務の例外を除き、OpenAIのシステムから30日以内に永久削除される予定になります。
Temporary Chatは履歴も残したくないときに使う
Temporary Chatを保存せず、一時チャットのまま使う場合は、
- モデル学習に使われない
- チャット履歴へ保存されない
- メモリーを作らない
- 安全目的で最大30日保持される場合がある
という扱いです。一時チャットを保存すると通常チャットへ変わり、通常の保存期間と、アカウントのパーソナライズ・モデル改善設定が適用されます。
設定後に一度、使い方も選び直してみましょう。後から会話を読み返す相談なら通常チャットとImprove OFFの組み合わせ、履歴やメモリーへ残したくない一回限りの作業ならTemporary Chatが候補です。学習を止める操作だけで、履歴まで消えるわけではありません。
接続アプリと外部への送信
GPTや外部アプリやアクションを使う場合は、第三者へ送られたデータにその第三者の保持方針が適用される点も別に確認します。
ChatGPT個人プランの接続アプリは、アプリ別の条件を確認します。Googleアプリから直接取得したデータとその派生データは、Improve the model for everyoneがONでも原則として汎用モデルの学習に使われません。ただし、会話をフィードバックとして送る、Googleの内容を手動でコピー・貼り付け・アップロードする、ChatGPTの回答に含まれる場合には例外があります。Google向けFAQでは、ImproveをOFFにすると、アプリのデータが会話に含まれていてもモデル改善に使わないと説明しています。通常チャットのフィードバック例外とは区別して確認してください。
ClaudeはModel ImprovementとIncognitoを分ける
Claude Free / Pro / Maxでは、モデル改善の設定を次から変更できます。
- Settings
- Privacy
- Help Improve our AI models
- ON / OFFを選ぶ
Anthropicの案内では、この設定をOFFにすると、過去に保存されたチャットと今後のチャット/コーディング作業を将来のモデル学習へ使わなくなります。
ここで変わるのは、これからの学習に使うかどうかです。すでに開始済みの学習処理や学習済みモデルから、さかのぼって消す操作ではありません。また、安全性の判定で問題ありとされた会話などには別の安全目的の扱いがあります。
通常チャットを削除した場合は、チャット履歴から即時に消え、バックエンドの保存領域から30日以内に削除されます。
Model Improvementを許可している場合は、学習処理の領域内で匿名化済みデータが最大5年保持される場合があります。この「最大5年」と、通常チャットを削除した後の「30日以内」は同じ保存領域の話ではありません。
Incognito Chatは通常30日保持
ClaudeのIncognito ChatはFree / Pro / Maxでも利用でき、通常チャットとは次の点が違います。
- チャット履歴へ保存しない
- Claudeのメモリーへ追加しない
- モデル改善へ使わない
- 通常30日保持する
- 閉じた後は再度開けない
Model ImprovementがONでも、Incognito Chatはモデル改善には使われません。
Google Driveなどの接続機能については、Anthropicは接続機能から取得した元の内容自体をモデル改善用データへ含めないと説明しています。ただし、その内容を会話本文へ直接コピーした場合は会話本文として扱われ得ます。
GeminiはKeep Activityが保存と学習利用の中心
Geminiでは、同じつもりで設定を変えると履歴の残り方も変わります。参照した案内では、個人向けGeminiの18歳以上のユーザーはKeep Activityが既定でONです。
ONの状態では、チャットや共有したファイルなどがGemini Apps Activityへ保存され、サービスの提供・開発・改善に使われます。生成AIモデルの学習もこの用途に含まれます。
既定の自動削除は18か月です。Gemini Apps Activityから次へ変更できます。
- 3か月
- 18か月
- 36か月
- 自動削除しない
Keep ActivityをOFFにする場合、Webでは Settings & help → Activity → Turn off へ進みます。
OFF後のチャットはActivityに表示されず、Googleへフィードバックを送らない限り、今後のチャットをAIモデルの学習へ使わないと案内されています。
ただし、OFFにしても即時ゼロ保持にはなりません。サービス提供、安全対策、フィードバック処理などのため、会話はアカウントと関連付いた状態で最大72時間保持されます。
Temporary Chatも72時間
GeminiのTemporary ChatもAIモデルの学習には使われませんが、応答や安全対策のため72時間保持されます。
一時的な保持はChatGPT Temporary ChatやClaude Incognitoの30日より短い一方、Keep Activityを切っても会話が即座に消えるわけではありません。保持日数と履歴表示の両方を見て、自分の希望に合うか考えてください。
また、Keep ActivityをOFFにするとConnected Appsの一部が利用できなくなります。Google DriveやGmailなどとの連携を重視する場合は、保存設定だけでなく必要なアプリが使える状態かを一緒に確認します。
履歴を残したかったのに、一時チャットを選びそうになっていたわ。
あとで読む必要があるなら、送る前に通常チャットかどうかも見よう。設定と会話のモードは、別々に確かめるんだよ。
試すなら、個人情報を含まない短い文章で、新しい会話を一つ作ります。通常履歴を残す使い方では、会話を離れて戻っても履歴から開けるかを見ます。一時モードでは、画面のモード表示と各社の終了後の扱いを照らしてください。意図と違ったら必要な会話を始める前にモードを選び直します。これは画面上の使い方を確かめる方法で、学習への不使用や保持期間を実測する方法ではありません。
一時モードでも機密情報を無制限に入れない
Temporary / Incognitoは、通常履歴やモデル改善から切り離すために有用です。ただし「一時モードなら何を入力しても残らない」という意味ではありません。
3サービスとも、サービス提供・安全対策・法的義務などに関する保持や例外があります。さらに外部アプリや接続機能へデータを送れば、その接続先の条件も加わります。
文章校正のように情報を減らしても成立する作業なら、送信前に次を外します。
- 顧客名
- メールアドレス
- 電話番号
- 契約番号
- APIキー
- パスワード
- 社内限定URL
- 作業に不要な原文の周辺情報
たとえば文章の言い回しを直すだけなら、顧客名を「A社」に置き換えても作業は進められます。必要な部分だけを渡したうえで、履歴や学習の設定も選びましょう。設定を変えることだけに頼るより、送る内容を減らせる作業がないかを見る方が始めやすいです。
迷ったら、実際にしたい使い方へ戻る
普通の相談を後から読み返したい
ChatGPTの通常チャット設定・Claudeのモデル改善設定を確認します。
ChatGPTやClaudeでは、Temporary / Incognitoではなく通常チャットを使い、モデル改善への利用だけOFFにする構成が分かりやすいです。ChatGPTはImprove the model for everyone、ClaudeはHelp Improve our AI modelsを確認します。
Geminiは同じ構成にできません。公式プライバシー案内では、Keep ActivityをOFFにすると今後のチャットはActivityへ表示されず、フィードバックを送らない限りモデル改善に使われません。後から通常履歴を読み返すことと、Keep ActivityをOFFにすることを同時に満たす選択肢として扱わないでください。
その会話を履歴やメモリーへ残したくない
一時会話を使う場合は、ChatGPTの一時チャット設定、Claudeの履歴に残さない設定、Geminiの一時チャット設定から操作名と保持条件を確認します。
各サービスで案内されている保持期間を、もう一度並べておきます。
ChatGPT Temporary Chat: 保存せず一時チャットのままなら、安全目的で最大30日
Claude Incognito Chat: 通常30日
Gemini Temporary Chat: 72時間
GoogleのConnected Appsを多用したい
GeminiはKeep ActivityをOFFにすると利用できるConnected Appsが制限されるため、必要な連携との両立を先に確認します。
ChatGPTの接続アプリの詳細も確認します。Googleアプリから直接取得した内容と、会話へ手動で入れた内容では扱いが違うため、学習設定だけで判断しません。
仕事の機密情報を扱う
個人向け設定を細かく調整するより、会社が承認したBusiness / Enterpriseなどの環境と社内ルールを優先します。
個人向けと法人向けでは学習利用の既定値、管理者機能、保持、監査の条件が異なるため、個人プランの比較表を会社契約へそのまま当てはめません。
契約・利用前に見る4項目
使いたいモードが決まったら、次の4行を埋めてみてください。設定名だけを覚えるより、「履歴は残す、学習利用は止める、接続は必要なものだけ」のように自分の条件で残すと、別サービスへ移るときにも比べやすくなります。
| 確認項目 | 自分の条件 |
|---|---|
| 通常チャットをモデル改善へ使ってよいか | ON / OFF |
| 履歴を残したいか | 残す / 一時モード |
| 一時モードの保持期間を許容できるか | 30日 / 72時間など |
| Connected Appsが必要か | 必要なサービス名 |
最後に、機密情報を含まない短い会話で、選んだモードと履歴の表示を確かめてみましょう。画面で分かるのは使っているモードや履歴の状態までで、サーバー側の保持を確かめたことにはなりません。保持と例外は公式条件で確認し、設定と普段の使い方をそろえて使い始めてください。
まとめ
- ChatGPT・Claudeは学習利用OFFでも通常履歴を残せるが、GeminiはKeep Activity OFF後の会話がActivityへ表示されない
- ChatGPT Temporary Chatは保存せず一時チャットのままなら安全目的で最大30日、Claude Incognitoは通常30日、GeminiのTemporary/Keep Activity OFF時は72時間という保持差がある
- Geminiは18歳以上の個人アカウントでKeep Activityが既定ON、ChatGPT個人ワークスペースもデータ共有が既定ON
- 接続アプリのデータは各社で扱いが違うため、学習設定だけでなく接続範囲と切断後の扱いも確認する
参照した情報源(10件)
- Gemini Apps Privacy Hub — Keep Activity off and future history ↗Google
- Data controls in ChatGPT | OpenAI Help Center ↗OpenAI
- Google app data controls FAQ | OpenAI Help Center ↗OpenAI
- Is my data used for model training? | Anthropic Privacy Center ↗Anthropic
- OpenAI — keep history while disabling model training ↗OpenAI
- OpenAI — ChatGPT chat and file retention ↗OpenAI
- Anthropic — change model improvement privacy settings ↗Anthropic
- Anthropic — consumer data retention ↗Anthropic
- Claude — use incognito chats ↗Anthropic
- Google — manage and delete Gemini Apps activity ↗Google


