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LTX-2.5はローカルで動く? 22B・必要VRAM・LTX Desktop・ComfyUIを整理

LTX-2.5はローカルで動く? — 22B・必要VRAM・LTX Desktop・ComfyUIを整理
目次

LTX-2.5は、Lightricksが公開しているローカル実行可能な動画・音声生成モデルだ。

22B規模のTransformerを中心に、テキストや画像から動画を生成し、映像と同期した音声も扱える。さらにLTX Desktopでは、2026年8月14日のv1.2.0からLocal LTX 2.5 Fast 生成が正式に追加された。

ローカル利用で重要なのは、16GB・24GB級GPUでの実行可能性と、ComfyUI/LTX Desktopの選択である。

LTX-2.5は一般PCへかなり近づいている。ただし、22Bというモデル規模と、実際のVRAM使用量のピークを同じ数字で考えてはいけない

LTX Desktopは重みを必要に応じて移動する層ストリーミングを持ち、過去の公式リリースではVRAM使用量のピークを約26GBから約11GBへ減らしたと説明している。一方、この11GBはLTX Desktopのメモリアーキテクチャについての値であり、LTX-2.5のすべての設定・ワークフローに共通する「必要VRAM 11GB」という意味ではない。

LTX-2.5は何が変わった?

LTX-2.5は、以前のLTX系列から単純にモデルサイズを上げた更新ではない。

公式Model カードでは、主な変更として次が挙げられている。

  • ネイティブ複数ショット生成
  • 動画と音声の同期生成
  • 新しい拡散動画デコーダー
  • Gemma 4 12Bを基にしたテキストエンコーダー
  • プロンプト補助機能
  • 長さ予測器
  • 改善された蒸留版モデル

特に複数ショットは、1本の連続したショットだけではなく、複数の場面を1回の生成でつなぎながら人物・環境・照明・声・画像見た目を維持する方向を狙った機能だ。

ローカル動画生成としては、「1クリップを作れるか」だけでなく、より長い制作ワークフローへ入りやすくなったことが重要になる。

モデルは22Bだが、VRAMは22Bという数字だけでは決まらない

LTX-2.5の配布物には22B Transformerがあり、さらにテキストエンコーダー、動画/音声 VAE、アップスケーラーなど複数の構成要素がある。

公式配布では、用途に応じて次のような重みが用意されている。

種類 位置付け
BF16 高精度な基準重み
蒸留版 BF16 より高速な生成向け
ComfyUI向けint8系 メモリを抑えるローカルワークフロー向け
NVFP4 対応環境でさらに低bit化した推論向け

動画生成処理パイプラインでは、チェックポイントのファイルサイズだけで必要VRAMは決まらない。

生成中には、

  • Transformer 重み
  • テキストエンコーダー
  • 動画デコーダー / VAE
  • 音声構成要素
  • 潜在表現
  • アテンション用バッファ
  • 解像度とフレーム数に応じた中間テンソル

などがメモリを使う。

逆に、すべてを同時にVRAMへ常駐させる必要もない。オフロードや層ストリーミングが使えるためだ。

そのため、

22B model
= 22B相当を全部VRAMへ置く必要がある

とも、

11GB peakのrelease noteがある
= 11GB GPUならLTX-2.5の全設定が動く

とも考えない方がよい。

LTX Desktopはローカル実行の入口としてかなり重要

LTX-2.5を「ローカルで使えるモデル」と評価しやすい理由の一つが、公式デスクトップアプリまで整っていることだ。

LTX Desktop v1.2.0では、Local LTX 2.5 Fast 生成が追加された。

さらにその後のリリースでは、ローカル生成に関して次のような修正が続いている。

  • Windows 16GB GPUでのストリーミング関連の失敗を修正
  • 16GB GPUで初回ローカル Fast生成時に起きるページングファイル系の失敗を修正
  • AMD 32GB級GPUで全体 Transformerを読み込んでOOMになる経路を修正
  • Apple Siliconでローカル LTX 2.5 Fastが数十GBまでメモリを消費して停止する問題を修正

これは「16GBなら必ず快適」という保証ではない。

一方で、Lightricks自身が一般向け GPUでローカル Fastを成立させるためのメモリ経路を継続的に整備していることは確認できる。

CLIや複雑なワークフローを組まず、まず自分のGPUでLTX-2.5を試したいなら、LTX Desktopは有力な入口になる。

約11GB VRAM使用量のピークの意味を間違えない

LTX Desktopのv1.0.3では、モデル層ストリーミングを統合し、公式リリース説明でVRAM使用量のピークを約26GBから約11GBへ削減したと説明している。

約11GBという数字は、適用範囲を限定して読む必要がある。

v1.0.3はLTX-2.5 ローカル Fast追加より前のリリースであり、約11GBという値をそのまま「LTX-2.5の必要VRAM」と書くのは正確ではない。

公式リリースから確認できるのは、LTX Desktopが、

weightを全部GPUへ常駐

ではなく、

必要なlayerをGPUへ移動

使い終えた部分を退避

peak VRAMを抑える

という方向のメモリ設計を持っていることだ。

LTX-2.5でも後続リリースで16GB GPU向けストリーミング修正が入っているため、このメモリアーキテクチャはローカル Fastを一般GPUへ降ろす上で重要な要素になっている。

16GB・24GB・32GB GPUの目安

Lightricksは、すべてのGPU容量・ワークフロー・解像度について固定の必要VRAM表を出しているわけではない。

そのため、以下は「保証値」ではなく、公式のローカル生成対応状況から試す順番を決めるための判断として見る。

12GB級

12GBは、LTX Desktopの過去の約11GB ピークという数字だけを根拠に「余裕」とは言えない。

LTX-2.5では構成要素構成や生成条件も変わるため、12GB GPUでは量子化・オフロードを強く使う構成になる可能性が高い。

試すなら低解像度・短尺から始め、VRAMだけでなくシステムRAMと生成時間を見る。

16GB級

16GBは、LTX Desktopのリリース履歴で実際にローカル生成の修正対象として登場する容量帯だ。

Windows 16GB GPU向けのストリーミングや初回Fast生成の修正が入っているため、「公式LTX DesktopでLTX-2.5 ローカル Fastを試す」という意味では現実的な候補に入る。

ただし、解像度・フレーム数・音声・再生成/延長などを増やしたときの余裕は別に測る必要がある。

24GB級

24GBになると、16GBよりオフロードへの依存を減らしやすく、ComfyUIでワークフローを組む場合にも余裕を取りやすい。

動画生成ではピークメモリが生成条件で動くため、24GBあるからすべてを常駐できると決めつけない方がよいが、LTX-2.5を継続的に使うGPU候補としては扱いやすい容量帯になる。

32GB級

32GBは、より大きな余白を確保しやすい。

一方、LTX DesktopのリリースではAMD 32GB級でも誤ったCUDA/FP8経路によってOOMしていた例が修正されている。つまり、VRAM容量だけでなくバックエンドと精度の選択が正しいかも重要だ。

GPU容量の一般的な選び方は、ローカルAI向けGPUのVRAM 16GB・24GB・32GBの違いも合わせて確認したい。

ComfyUIで使う場合は公式ワークフローから始める

LTX-2.5の公式Model カードには、ComfyUI向けワークフローへの導線が用意されている。

ComfyUIを使う利点は、デスクトップアプリよりも、

  • 画像から動画の前後処理を組みたい
  • アップスケーラーを途中へ入れたい
  • LoRAや別ノードと組み合わせたい
  • フレーム数や各段階を細かく制御したい
  • バッチ処理を組みたい

といった制作ワークフローを作りやすいことだ。

一方、自由度が高いぶんOOMの原因も増える。

LTX-2.5でVRAM不足が出たときに、いきなりGPU買い替えと決めるのではなく、ComfyUIのCUDA out of memory対処で、チェックポイント、解像度、フレーム数、同時ロード、オフロードを切り分けた方がよい。

Pythonで直接動かす場合の公式条件

LTX-2.5はltx-pipelinesから直接実行する方法も公式に案内されている。

2026年9月2日時点の公式Model カードでは、推奨環境として次が示されている。

  • Python 3.12以上
  • CUDA 12.7以上
  • PyTorch 2.7系

低VRAM環境向けには、FP8 型変換とCPU オフロードを使う例も案内されている。

この経路はLTX Desktopより設定自由度が高い一方、ドライバー、CUDA、PyTorch、アテンションバックエンドなどの組み合わせも自分で管理する必要がある。

「まず生成したい」ならLTX Desktop、「処理パイプラインを検証・自動化したい」ならPython、制作ワークフローを視覚的に組みたいならComfyUI、と役割を分けると選びやすい。

低VRAMではシステムRAMと速度へ負担が移る

オフロードはVRAM不足を解決する魔法ではない。

GPUへ載らない重みをシステムRAMへ置けば、VRAM ピークは抑えられる。一方、GPUとCPU側のメモリ間で転送が発生しやすくなる。

結果として、

  • モデル読み込みが長い
  • ノイズ除去中の待ち時間が増える
  • システムRAM使用量が大きくなる
  • ページングやスワップが発生すると極端に遅くなる

といったことが起こり得る。

生成が遅い場合は、ComfyUIが遅いときのボトルネック確認と同じように、GPU 計算、VRAM、RAM、ストレージ、オフロードを分けて見る必要がある。

動画ではVRAMだけでなくフレーム数と解像度を見る

LTX-2.5が一度起動できても、そのまま高解像度・長尺へ伸ばせるとは限らない。

動画生成ではフレーム数と解像度を上げるほど、中間テンソルやデコーダー側の負荷も増える。

そのため低VRAM環境では、

  1. 低解像度
  2. 短尺
  3. 音声あり/なしを固定
  4. ワークフローを固定
  5. 1項目ずつ条件を上げる

という順で測る方がよい。

AI動画のフレーム数・FPS・解像度・長さの考え方で整理しているように、動画では「モデルがロードできるか」と「希望する動画条件で完走するか」を分けることが重要だ。

ライセンスもGPU選びと同時に確認する

LTX-2.5はオープン重みとして公開され、自前インフラで実行できる。

ただし、利用条件は無条件ではない。

Lightricksの公式説明では、年間売上1,000万米ドル未満の事業者は本番/商用 useを含む利用が無料で、1,000万米ドル以上では有料商用契約が必要になる。

モデルを使った制作物を販売したり、サービスへ組み込んだりする場合は、利用時点の正式なLICENSE原文を確認する。

「オープン重みだから商用条件を読まなくてよい」とは考えない方が安全だ。

LTX DesktopとComfyUI、どちらを選ぶ?

用途で分けると分かりやすい。

目的 最初の候補
とにかくLTX-2.5をローカルで試す LTX Desktop
ノード単位でワークフローを組む ComfyUI
自動化・研究・処理パイプライン統合 Python / ltx-pipelines
低VRAMで簡単に試す まずLTX DesktopのLocal Fastから確認
LoRAや複雑な前後処理 ComfyUI

LTX Desktopは「公式のローカル実行環境」があること自体が強い。

モデル配布だけされ、コミュニティ側が実行環境対応を待つタイプの新モデルと違い、LTX-2.5はLightricks自身がLTX Desktop側のメモリ問題まで修正している。

選ぶときの判断

LTX-2.5は、ローカル動画生成の記事として追う価値が高い。

理由は、22Bという大きなモデルが公開されたからではない。

  • 公式LTX DesktopにLocal LTX 2.5 Fastがある
  • 16GB GPUを含む一般向け環境向けのメモリ修正が継続している
  • ComfyUI公式ワークフローがある
  • int8やNVFP4など複数の推論向け重みがある
  • 同期した音声と複数ショットまでローカル制作の対象にできる

という、実際に手元のPCへ降ろすための経路が揃っていることが重要だ。

一方、「約11GB ピーク」という数字だけを見て12GB GPUで何でもできると判断するのは間違いだ。これはLTX Desktopの層ストリーミングアーキテクチャを示す参考値であり、LTX-2.5の普遍的な必要VRAMではない。

自分のPCで試すなら、まずLocal Fastまたは公式ComfyUI ワークフローを低解像度・短尺で動かし、VRAM ピーク、システムRAM、生成時間を測る。その結果から解像度・フレーム数・ワークフローを増やすのが最も安全だ。

まとめ

  • LTX-2.5は22B Transformerを中心に、動画と音声を同期生成できるオープン重み動画生成モデル
  • 公式LTX Desktopは2026年8月14日にLocal LTX 2.5 Fast 生成を追加し、その後16GB GPUなどのローカル生成向けメモリ不具合も修正している
  • LTX Desktopの約11GB VRAM使用量のピークという数字は層ストリーミング実装の参考値であり、LTX-2.5の全ワークフローに共通する必要VRAMではない
  • 公式配布にはBF16、ComfyUI向けint8系、NVFP4などがあり、低VRAMでは量子化とCPU オフロードを組み合わせる
  • GPUを選ぶときはVRAMだけでなくシステムRAM、解像度、フレーム数、音声、ワークフロー、オフロードによる速度低下まで確認する
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