AI活用実践ガイド
ローカルOCRで日本語PDFを処理する前に確認すること|縦書き・表も試す

目次
日本語PDFをローカルでOCRするとき、「日本語対応」と書かれたソフトを選ぶだけでは十分ではない。
同じ日本語でも、横書き本文、縦書き、表、二段組みでは認識しやすさが違う。自分のPDFに含まれる難しいページを先に試すことが重要だ。
まずOCRが必要なPDFか確認する
文字を選択したり検索したりできるPDFは、すでに文字情報を持っている場合がある。
その場合はOCRをかけ直すことで、元は正しかった文字へ誤認識を加えてしまうこともある。
反対に、紙を画像として取り込んだスキャンPDFでは、検索できる文字情報を作るためにOCRが必要になる。
まず数ページを開き、文字を選択・検索できるか確かめる。
日本語の認識データがあるだけでは精度は分からない
Tesseractの公式言語データには日本語用データが用意されている。
ただし、日本語用データが存在することと、どんな日本語PDFでも高精度に読めることは同じではない。
特に分けて試したいのは次の条件だ。
- 横書き本文
- 縦書き
- 二段組み
- 表や帳票
- 小さな注釈やルビ
- 低解像度のスキャン
簡単なページと難しいページを先に選ぶ
文書全体を処理する前に、代表ページを数枚選ぶ。
普通の横書き本文だけでなく、表、縦書き、小さな文字など、失敗しそうなページも含める。
OCR後の文章を元ページと見比べ、人名、数字、型番、句読点など、誤ると検索や要約へ影響する箇所を重点的に確認する。
文字の正しさと配置の正しさを分ける
文字列そのものが合っていても、表のセル順や段組みが崩れていれば、後でRAGへ渡したときに意味が変わることがある。
反対に、見た目の配置が保たれていても、人名や型番の誤認識が多ければ検索へ影響する。
そこで、
文字認識: 固有名詞や数字は正しいか
配置: 段組みや表の順序は保たれているか
のように分けて見る。
元ページへ戻れる情報を残す
OCRした文章には、元のファイル名とページ番号を対応付けておく。
誤認識が疑われたときに、生成AIの回答だけを見て判断せず、原文へ戻れる状態を保つためだ。
元ファイル:
ページ番号:
OCR結果:
確認した誤り:
日本語OCRは、対応言語の一覧だけで選ばず、自分の代表ページでどんな種類の誤りが出るかを確認してから文書全体へ広げる。
スキャンPDFをRAGへ入れる前の確認まで含めたい場合は、スキャンPDFをローカルRAGへ入れる前にOCRを確認する方法へ進める。
まとめ
- 文字を選択・検索できるPDFなら、OCRをかけ直す必要がない場合がある
- 日本語の認識データがあることと、縦書きや表を高精度で読めることは別に確認する
- 簡単なページだけでなく、縦書き・表・小さな文字など難しいページも代表例へ入れる
- OCR結果には元ファイル名とページ番号を残し、いつでも原文へ戻れるようにする