ローカルAIのRAMは64GBと128GBのどちらを選ぶ?CPUオフロード時の考え方

目次
CPUオフロードを使うと、「VRAMに載らない分だけRAMがあればよい」と考えやすい。
しかし実際のRAMには、モデル以外にも実行環境、KV cache、一時領域、OS、ブラウザーなどが載る。
64GBか128GBかは、モデルのファイル容量ではなく、実際の処理中にどこまでRAMを使うかを見て決める方が確実だ。
RAMへ置かれるものを分ける
少なくとも次を別々に考える。
- モデル本体やメモリへ割り当てられたデータ
- KV cacheや一時バッファー
- CPU側へオフロードされた部分
- 実行環境そのもの
- OS、ブラウザー、エディター
- 同時に動かす別モデルやRAG処理
たとえばモデルファイルが40GBでも、「64GBなら残り24GB」と単純に計算することはできない。
64GBで足りるかは処理中の最大使用量を見る
普段使う中で最も重い条件を決める。
モデル:
量子化:
コンテキスト長:
CPUオフロード設定:
同時に送る要求数:
同時に開くアプリ:
その状態で実際に処理し、アイドル時ではなく処理中の最大メモリ使用量を見る。
Windowsならタスクマネージャーやシステムのコミット量など、使っているOSで確認できる指標を記録する。
測定値はモデルや設定とセットで保存する。
128GBを検討する場面
次のような状況が実際に起きているなら、128GBへ増やす意味が出てくる。
- 64GB近くまでメモリ使用量が伸び、余裕がほとんどない
- 長いコンテキストやCPUオフロードでメモリ不足になる
- ページングが強く発生し、処理が大きく遅くなる
- 複数モデルやRAGの索引処理を同時に動かす
- 画像・動画生成も同じPCで併用し、同時利用時に不足する
反対に、軽いモデルを一つだけ使い、最大時にも十分な空きがあるなら、128GBへ増やしても同じ処理が速くなるとは限らない。
容量と速度を分けて考える
RAM容量、メモリ帯域、CPU性能、SSD速度、GPUへの配置量は別の要素だ。
128GBは64GBの2倍の容量を持つが、それだけで生成速度が2倍になるわけではない。
容量不足が原因でページングしていた場合は、増設によって待ち時間が改善する可能性がある。反対に、もともと十分な空きがあるなら効果は別になる。
まず64GBで不足している証拠があるか確認する
現在64GBを使っているなら、まず普段の最も重い条件で最大使用量を記録する。
購入前であれば、同じモデル・実行環境の近い条件で公開されている実測や、自分が試せる別環境の数値を参考にする。
128GBへ増やす理由は「将来性」だけではなく、64GBでは収まらない使い方が具体的にあるかどうかで決める。
画像・動画生成を含めたPC全体のRAM容量を比べたい場合は、画像・動画生成PCのRAM 32GB・64GB・128GBの考え方も確認できる。
128GBを注文する前に、1枚の容量と搭載上限を合わせる
RAMは合計容量が同じでも、何GBのメモリを何枚使うかで購入する部品が変わる。PCに空きスロットがあるだけでは、既存のメモリを残して目的の容量まで増やせるとは限らない。
具体例として、2026年9月10日に確認したFRONTIER FRGBZ890/Cは標準32GB(16GB×2)、スロット4本で空き2本、最大128GB(32GB×4)と記載されていた。標準の16GB×2へ32GB×2を追加すると合計96GBになり、128GBにはならない。掲載されている32GB×4の構成にするなら、標準の2枚を交換する費用も含める。
このPCの上限表記から、別のPCでも32GB×4が使えるとは判断できない。同じDDR5という名前でも、正確なPC・マザーボードの型番に対して、1枚あたりの対応容量、総容量、対応するメモリ種別を確認する。仕様にない64GB×2への置き換えも、容量の足し算だけでは選ばない。
| 購入方法 | 選びやすい条件 | 見積りで確認するもの |
|---|---|---|
| BTO購入時に128GBを指定 | 必要量が決まり、部品選定と作業を販売店へ任せたい | メモリ枚数、変更料金、保証 |
| 手元のPCへ増設 | 対応型番と組み合わせを確認できる | 残すメモリ、追加キット、交換が必要な枚数 |
| 64GBのまま使う | 普段の最大使用量でも空きがあり、容量不足がない | 新しい部品は不要 |
128GBキットを探す前に、この表のどの購入方法にするかを決める。別々のキットを混ぜた動作や速度は今回確認していない。確実な対応を求めるなら、PCの型番と現在の搭載枚数を販売店へ伝え、対応する組み合わせを見積もってもらう。
まとめ
- モデルのファイル容量だけから64GB・128GBを決めず、実行時にRAMへ置かれるものを分けて考える
- KV cache、一時領域、CPUオフロード、OS、ブラウザーなどの使用量も含め、実際の処理中の最大値を見る
- 64GBと128GBの違いはまず容量の余裕であり、128GBへ増やすだけで同じ処理が自動的に速くなるわけではない
- 64GB付近までメモリ使用量が伸びる、ページングやメモリ不足が起きるなど、容量不足を確認してから128GBを検討する
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