Cloud GPUはどう選ぶ?GPU単価より保存・起動・通信を含めて比較

目次
Cloud GPUの比較で「RTX 4090が1時間いくら」と並べても、選択は終わらない。同じGPUでも、保存費用、通信、起動待ち、在庫、停止方法、最低利用期間が違うからだ。
Cloud GPUには大きく、時間単位で構成を選ぶPod(コンテナ)型、ホストごとに条件が変わるマーケットプレイス型、大手クラウドの仮想マシン(VM)型、国内専有・月額型がある。どれが最適かではなく、作業の形に合うものを選ぶ。
先にワークロードを四つに分ける
| 作業の形 | 優先する条件 | 後回しにできる条件 |
|---|---|---|
| 数時間の検証 | すぐ起動できる、停止が簡単 | 長期割引 |
| 数日間の開発 | モデル保存、SSH・Web接続、費用確認 | 最安の瞬間価格 |
| 中断できる学習 | チェックポイント、再開、中断可能な契約条件 | 常時確保 |
| 長期の本番・共同利用 | 供給、契約、監視、支援 | 一回だけの最安価格 |
RunpodはPodの計算と複数の保存方式を分け、割引のあるSavings Planは期間を前払いする。Vast.aiはホストの供給・地域・信頼性・帯域などにより市場価格が変わる。AWSやGoogle Cloudでは、VM、ディスク、ネットワークが別に見積もられる。国内の専有型には最低利用期間と固定月額を前提にするものもある。
共通の総費用表
次の表を候補ごとに埋める。金額はこの記事から転記しない。候補構成、地域、取得時点をそろえた公式表示または見積りを使う。
| 項目 | 入力する値 | 単位 | 確認先 |
|---|---|---|---|
| GPU計算 | 予定稼働時間 × 現在単価 | 時間・通貨 | 構成ごとの公式画面 |
| 停止中の保存 | 容量 × 保存単価 × 日数 | GB/TB・月 | ボリューム・ディスク料金 |
| 通信 | 入出力の見込み容量 × 単価 | GB/TB | 通信・外向き転送料金 |
| 起動・待機 | 予定時間と作業者単価 | 時間 | 自分の作業記録 |
| 契約・予約 | 最低期間・前払い・解約条件 | 月・年 | 契約・料金条件 |
| 付随サービス | IP、ライセンス、支援、管理 | 通貨 | プラン詳細 |
式は次の通りである。
月間総額 = GPU計算 + 停止中の保存 + 通信 + 契約・予約 + 付随サービス
起動待ちを金額に換算するかは、個人かチームかで変わる。まずは時間として別欄に残すだけでもよい。
比較を止める条件
次のどれかが空欄なら、最終順位を作らない。
- GPUが必要な地域で実際に選べるか
- 停止後に保存費用が残るか
- 出力データをどこへ移すか
- 中断可能型やSpot契約で処理が止まってもよいか
- 最低契約・予約の期間を受け入れられるか
特にVast.aiのような市場型では、目にした一件の価格を翌週の見積りに使えない。Runpod、AWS、Google CloudでもGPU在庫や地域、構成によって表示が違う。
PC購入との比較は最後にする
Cloudを選ぶ前に「GPUを買うべきか」を決める必要はない。まずCloudの実稼働と停止後費用を一週間記録する。そこから長期稼働が見えたときに、ローカルAI向けBTO PCの選び方と比べる。
GPU単価を最初の列にせず、保存、通信、停止、契約を同じ表に入れた後で候補を減らす。それがCloud GPUを用途に合わせて選ぶ方法になる。
まとめ
- Cloud GPUの総額はGPU時間だけではなく、停止中の保存、通信、起動・待機、最低契約を含む
- Runpod、Vast.ai、大手クラウド、国内専有型は供給・価格・停止・契約の形が異なる
- 比較表の金額欄は、同じ地域・同じ構成・同じ取得時点にそろえた時だけ入力する
- 最安の時間単価を探す前に、止められるか、データを置けるか、待てるかを決める