クリエイティブ実践ガイド
初めてのローカルAI用PCはいくら必要?用途から予算を決める方法

目次
初めてローカルAI用PCを買うとき、「最低でも30万円必要」「AIなら最上位GPU」といった金額から考える必要はない。
LLMとの会話、RAG、画像生成、動画生成では必要な構成が違う。さらに、すでに持っているPCで目的を満たせる場合もある。
最初に決めるのは、何をローカルでやりたいか、そのために今のPCの何が足りないかだ。予算はその後に決める。
まず今のPCで一番やりたい処理を試す
買い替える前に、主用途を一つ選んで現在のPCで試す。
- 軽量なLLMとの会話
- PDFなどを使ったRAG
- 画像生成
- 画像から動画を作る処理などの動画生成
ここで、
- 必要なモデルを読み込めない
- VRAMやRAMが足りない
- CPU側へ逃がす処理が多く、待ち時間が長すぎる
- ストレージが足りない
など、実際の不足が見えれば買い替え理由になる。
反対に、今のPCですでに目的を満たしているなら、将来使うかもしれないモデルだけを理由に高額なPCへ替える必要はない。
2026年8月24日に確認したBTO価格例
予算感をつかむため、2026年8月24日にドスパラのデスクトップPC一覧を確認した。同日に確認できた代表例は次のとおりだった。
| GPU | 確認できた価格例 | 構成の一例 |
|---|---|---|
| RTX 5060 Ti 16GB | 229,980円〜 | Ryzen 5 7500FまたはRyzen 7 5700X、16GB RAM、500GB SSDなど |
| RTX 5070 Ti 16GB | 359,980円〜 / 364,980円〜 | Ryzen 7 9700Xまたは7700、16GB RAM、500GB〜1TB SSDなど |
| RTX 5080 16GB | 399,980円〜 / 419,980円〜 | Ryzen 7 7700または9700X、16GB RAM、1TB SSDなど |
これは2026年8月24日に確認したドスパラの掲載例であり、市場全体の最安値でも、AI性能の順位表でもない。価格や販売構成は変わる。
同じ16GB VRAMでも価格差が大きいのは、GPU以外にCPU、RAM、SSD、ケース、電源、冷却、保証などが違うためだ。
LLM・RAG中心ならGPUだけに予算を使わない
LLMやRAGを中心に使うなら、まず使いたいモデルの配布ファイル、量子化、コンテキスト長、実行環境を確認する。
CPU側へ一部を置く使い方ではシステムRAMも必要になる。大量の文書を保存するならSSD容量も重要だ。
そのため「ローカルLLMだからGPUだけ高くすればよい」とは限らない。
画像生成は実際に使うワークフローから考える
画像生成のメモリ使用量は、モデル、解像度、バッチ数、精度、オフロード方法などで変わる。
使いたいワークフローが16GB VRAMで成立すると確認できているなら、16GB GPU搭載PCを候補にする根拠になる。
反対に、大きなモデルや高解像度処理をCPUオフロードなしで使うことが必須なら、「16GB搭載」という条件だけで候補を決めない。
同じ16GB VRAMでもRTX 5060 TiとRTX 5080ではGPU自体の処理性能が違うため、速度を比べたい場合は同じワークフローでの実測が必要になる。
動画生成は使うモデルと条件を先に決める
動画生成は、モデルの種類、フレーム数、解像度、精度、オフロード方法で必要メモリや待ち時間が大きく変わる。
「動画をやりたいから一番高いGPU」と決めるのではなく、まず試したい公式または信頼できるワークフローを一つ選ぶ。
その条件で必要なメモリを確認してからGPUとRAMを決める方が、購入理由を説明しやすい。
予算は「必要な部品+余裕」で上限を作る
初心者なら、次の順番で考えると買いすぎを避けやすい。
- 一番やりたい処理を一つ決める
- 必要なGPUとVRAM条件を確認する
- CPUオフロードや同時利用に必要なRAMを確認する
- モデルと生成物を置くSSD容量を決める
- GPUに必要な電源・ケース・冷却を確認する
- 条件を満たすBTOを3台程度まで絞り、同日の価格を比べる
2026年8月24日の掲載例では、16GB VRAMの新品BTOでも22万円台から40万円を超えるものまで幅があった。
つまり「ローカルAI用PCはいくら必要か」には一つの固定額はない。今のPCで不足している部分を特定し、その不足を解消する構成へいくら払うかで上限を作る。
予算の中でGPU・RAM・SSDへどう配分するかは、ローカルAI PCの予算配分で確認できる。完成品と自作で迷う場合は、BTOと自作PCの選び方へ進む。
「いくらまで払うか」を決める購入前メモ
最初に完了させたい作業:
使うモデル・配布形式・ソフト:
今のPCで試した条件と結果:
不足した容量、または許容できない待ち時間:
不足を解消するために必要な構成:
必須オプション・送料を含む候補の総額:
今回は払わない追加機能:
予算上限と、超えた場合に減らせる用途:
現在のPCの構成が分からなければ、最初に確認する5つのスペックから始める。過去のBTO価格例はこのメモの予算欄へ転記せず、現在の見積りで埋める。目的の処理を試していない場合は、完成PCを買う前に使いたいモデルと実行条件を一つに絞る方がよい。
20万・30万・40万円の上限を、現在の見積りに当てはめる
予算は本体価格ではなく、必要な増設と送料を含む支払総額に設定する。「20万円台の商品」は20万円以内の商品ではない。30万円以内に抑えたい場合も、299,800円の本体に送料が加われば上限を超える。
2026年9月10日にFRONTIERの画像生成AI売場で確認した掲載例は、次のように構成が分かれていた。下表は本体の税込価格で、送料や構成変更は含まない。
| 型番 | 主な標準構成 | 本体税込価格 | 予算を見るときの論点 |
|---|---|---|---|
| FRGKB860M/CG2 | Core Ultra 5 225F・RX 9060 XT 16GB・RAM 16GB・SSD 1TB | 249,800円 | 30万円上限なら、必要なRAM変更と送料を足す |
| FRCRB860/CG3 | Core Ultra 7 265F・RX 9060 XT 16GB・RAM 32GB・SSD 1TB | 329,800円 | 40万円上限でも、目的のソフトのGPU対応確認が先 |
| FRGKB860M/CG3 | Core Ultra 7 265F・RTX 5070 Ti 16GB・RAM 32GB・SSD 1TB | 419,800円 | 本体だけで40万円を超える |
同じ16GBでもRadeonとGeForceでは利用するソフトや実行方式の条件が同じとは限らない。安い掲載例を、そのまま自分のComfyUIやLLM環境の代替機にしない。上限に収まることと目的の処理に対応することの両方が必要だ。
この3例はいずれも20万円以内ではなく、20万円で買える構成を確認した表でもない。予算内の対応機が見つからなければ、既存PCの利用、用途やモデルを絞る方法、購入延期を先に考える。価格表に合わせて上限を引き上げる必要はない。
予算を増やすときも、解消したい不足を一つに絞る。RAM不足なのにGPUを上位へ替える、保存容量不足なのにCPUを上位へ替える、といった出費を避け、変更後の構成と支払総額で決める。
まとめ
- 固定の「最低予算」から考えず、まず今のPCで一番やりたい処理を試し、不足を確認してから買い替えを考える
- 2026年8月24日に確認したドスパラの掲載例では、RTX 5060 Ti 16GB搭載機が22万円台から、RTX 5070 Ti 16GBが35万円台から、RTX 5080 16GBが39万円台からあった
- 同じ16GB VRAMでもCPU・RAM・SSD・電源・保証などでPC価格は大きく変わるため、価格だけでAI性能を比較しない
- 将来使うかもしれない重い処理へ先回りせず、主用途に必要な部品と余裕を決めて予算上限を作る
購入先で商品・構成を確認する
必要な構成が決まったら、価格・在庫・保証を販売店で確認できます。以下は購入先の一例で、おすすめ順位ではありません。
FRONTIER
価格・在庫・構成・保証は移動先で確認してください。
パソコンショップSEVEN
価格・在庫・構成・保証は移動先で確認してください。
広告・アフィリエイトリンクを含みます。報酬の有無や金額で記事の結論や掲載順を変更しません。掲載順は名称順です。広告・アフィリエイト方針