Ryzen AI Max+ 395 128GBとNVIDIA PCはどっち?ローカルLLM向けに比較

目次
Ryzen AI Max+ 395搭載PCは、最大128GBのシステムメモリをCPUと内蔵GPUで共有できる。32GBの単体GPUでは収まりにくいモデルを、小型のx86 PCで扱いたい場合に候補になる構成だ。
一方、NVIDIAデスクトップはCUDA対応ソフトと専用VRAM、GPUを後から交換できることが強みになる。128GBという数字だけでRyzen AI Max+ 395を選ぶのではなく、大容量共有メモリと小型さが自分の用途で本当に必要かを見る必要がある。
図: 主な比較軸を1枚に整理。細かな条件は本文と表で確認する。
Ryzen AI Max+ 395は最大128GBの共有メモリ
AMDの仕様では、Ryzen AI Max+ 395は16コア32スレッドCPU、Radeon 8060S 40 Compute Units、最大128GBのLPDDR5x-8000に対応し、cTDPは45〜120Wとなっている。
AMDのHalo開発者向けリファレンス環境には128GBメモリ、256GB/sのメモリ帯域幅を持つ構成がある。これはRyzen AI Max+ 395というプラットフォームの参考にはなるが、市販されるすべてのPCが同じメモリ、冷却、電力設定になるという意味ではない。
128GBはCPUとGPUが共有するシステムメモリだ。128GBの専用VRAMを搭載するGPUとして扱うことはできない。
最大96GB VGMは条件付き
AMDは、128GBメモリを搭載するWindowsシステムで、最大96GBをVariable Graphics Memory(VGM)として割り当てる方法を案内している。
ただし、これは対応するシステム、ドライバー、Windows環境、LM Studioなどを使う条件付きのメーカー説明だ。すべてのRyzen AI Max+ 395搭載PCや、すべての実行環境で96GBを同じように使えるという意味ではない。
また、VGMへ96GBを割り当てても、96GBの専用VRAMを持つGPUと同じ構成にはならない。CPUと内蔵GPUは同じメモリを共有し、OSやほかのアプリもシステムメモリを使う。
実際の販売機では、次を確認する必要がある。
- 搭載メモリが128GBか
- BIOSとAMDドライバーの条件
- VGMの設定方法と設定できる容量
- VGM設定後にOS側へ残るメモリ
- 使うモデル、量子化、コンテキスト長
- 使う実行環境がその構成をサポートするか
OllamaはLinuxとWindowsで扱いが違う
2026年8月22日に確認したOllamaのGPU対応情報では、Ryzen AI Max+ 395はLinuxの対応一覧に掲載されている一方、Windowsの対応一覧には載っていない。
WindowsでRyzen AI Max+ 395を使えないという意味ではないが、LinuxのROCm対応をそのままWindowsへ当てはめることはできない。WindowsではVulkanなど別の経路を含め、使うアプリとドライバーの組み合わせを確認する必要がある。
AMDのWindows向けROCm情報も、PyTorch向けコンポーネントの対応とROCmスタック全体の対応は別に扱われている。
そのため、購入前には「AMD GPU対応」という大きなくくりではなく、OS・実行環境・Ryzen AI Max+ 395搭載機の組み合わせで確認したい。
NVIDIA PCとの違いはCUDAと交換性
NVIDIAデスクトップでは、GPUに専用VRAMが載り、CUDAを使うソフトを選べる。RTX 5090なら32GB、より大きな業務向けGPUではさらに大容量の専用VRAMを選ぶ方法もある。
専用GPUを使うPCは、電源、ケース、冷却が必要になる一方、後からGPUを交換しやすい。RAMやSSDも構成によって増設できる。
Ryzen AI Max+ 395搭載の小型PCは、CPU、GPU、大容量共有メモリを一つのシステムにまとめやすい反面、購入後に内蔵GPUだけを上位製品へ交換することはできない。メモリも機種ごとの構成に依存する。
CUDA前提のアプリを使う、GPUを将来交換したい、専用GPUの処理速度を優先したい場合は、NVIDIAデスクトップを選ぶ理由が強くなる。
128GBが必要な人には小型PCとして価値がある
Ryzen AI Max+ 395の魅力が大きいのは、32GBを超えるメモリが必要で、大型デスクトップや複数GPUを使わずに一台へまとめたい場合だ。
たとえば、大きな量子化モデルや長いコンテキストを試すために32GBを超えるメモリが必要でも、GPUを何枚も積むPCまでは置きたくない場合には、128GB共有メモリという構成自体が選択肢を増やす。
ただし、容量が大きいことと処理が速いことは別だ。本記事の根拠には、Ryzen AI Max+ 395とNVIDIA GPUを同じモデル・量子化・コンテキスト長で比較した実測速度は含まれていない。256GB/sというリファレンス環境の帯域幅からtokens/sを推測することもできない。
実売価格は搭載PCごとに確認する
Ryzen AI Max+ 395は、メモリ、SSD、冷却、電源、OSまで組み込まれた完成システムとして購入することが多い。本記事で確認した公式情報からは、市販されるすべての128GB搭載機へ一般化できる現在価格を確定できていない。
価格を比べる場合は、Ryzen AI Max+ 395というCPU名だけでなく、実際に購入するPCのメモリ容量、SSD、保証、冷却、VGM対応まで見る必要がある。
NVIDIA側もGPU単体価格ではなく、同じ用途を満たすRAM、SSD、電源、ケースまで含んだPC全体で比べる方が実態に近い。
どちらを選ぶか
| 重視する条件 | 選びやすい方 |
|---|---|
| 32GBを超えるメモリが必要で、小型x86 PCにまとめたい | Ryzen AI Max+ 395搭載128GB機 |
| 対応するVGM・実行環境を確認できる | Ryzen AI Max+ 395を候補に追加 |
| CUDA前提のアプリを使う | NVIDIAデスクトップ |
| GPUを後から交換したい | NVIDIAデスクトップ |
| 128GBという数字以外に購入理由がない | 用途を決めるまで購入を保留 |
| OS・ドライバー・実行環境の対応が不明 | 対応確認を先にする |
Ryzen AI Max+ 395搭載128GB機は、「128GB VRAMの代用品」ではない。大容量共有メモリを小型のx86システムで使えることに価値がある。
その容量を実際に必要とし、使うOSと実行環境の対応を確認できるなら候補になる。CUDAやGPU交換、専用GPUの構成を優先するなら、NVIDIAデスクトップの方が選びやすい。
まとめ
- Ryzen AI Max+ 395は最大128GBのLPDDR5xメモリをCPUとRadeon 8060Sで共有する
- AMDは128GBのWindowsシステムで最大96GB VGMを使う方法を案内しているが、対応ドライバーや実行環境などの条件がある
- 共有メモリは同容量の専用VRAMと同じ性能やソフト互換性を意味しない
- 大容量メモリと小型x86を重視するならRyzen AI Max+ 395、CUDAとGPU交換を重視するならNVIDIA PCが候補になる
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この記事で扱ったデータ
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