AI活用分析
Vision LLMと画像生成AIは何が違う?画像を読むAIと作るAIを分ける

目次
「画像を扱えるAI」といっても、画像を読み取るAIと、画像を作るAIでは役割が違う。
Vision LLMは画像を入力として受け取り、その内容を文章で説明したり、画像についての質問へ答えたりする。画像生成AIは、文章や元画像を条件に新しい画像を作る。
最初にこの違いを分けると、必要なモデルや実行環境を選びやすい。
図: 主な比較軸を1枚に整理。細かな条件は本文と表で確認する。
Vision LLMは画像を見て文章で答える
Vision LLMは、画像と文章を入力として受け取り、見た内容について文章を返す用途に向く。
たとえば次のような使い方だ。
入力: 商品写真
質問: 写っている端子を列挙して
出力: 文章
入力: スクリーンショット
質問: エラーメッセージは何と書かれている?
出力: 文章
目的は「画像の中に何があるかを理解すること」であり、新しい絵を描くことではない。
画像生成AIは文章や元画像から新しい画像を作る
Qwen-Image、SDXL、FLUXなどの画像生成モデルは、文章による指示や元画像を条件に新しい画像を作る。
入力: 「夜の東京を歩くロボット」
出力: 新しい画像
入力: 元画像 + 編集指示
出力: 編集された画像
「この写真に何が写っているか知りたい」だけなら、画像生成モデルを選ぶ必要はない。
逆に「新しい画像を作りたい」「元画像の一部を変えたい」なら、画像を理解するVision LLMだけでは目的が違う。
OCRは画像理解と近いが、同じものではない
画像内の文字を読む用途はVision LLMでも扱える場合があるが、OCR専用の仕組みもある。
日本語の帳票、縦書き文書、大量のPDFなどでは、「画像入力に対応している」というだけで文字認識の精度やレイアウト保持まで保証されるわけではない。
文字起こしが主目的なら、次を別に確認する。
- 日本語文字をどの程度正確に読めるか
- 表や段組みをどこまで保てるか
- 大量ページを処理したときの速度
- ページ番号や元画像との対応を残せるか
「マルチモーダル対応」だけで機能を決めない
モデルに「マルチモーダル」と書かれていても、入力と出力の組み合わせはモデルごとに違う。
確認したいのは次の点だ。
- 画像を入力できるか
- 動画を直接入力できるか、静止画へ分ける必要があるか
- 音声を入力できるか
- 返すのは文章だけか
- 画像生成までできるか
- 使用する実行環境がその機能へ対応しているか
モデル自体が画像入力に対応していても、使う実行環境や配布形式によってはその機能を利用できない場合がある。
やりたいことから種類を選ぶ
| やりたいこと | 最初に見る種類 |
|---|---|
| 写真の内容を説明してほしい | Vision LLM |
| スクリーンショットについて質問したい | Vision LLM |
| 画像内の文字を読みたい | Vision LLMとOCRを比較 |
| 文章から絵を作りたい | 画像生成モデル |
| 元画像の見た目を変えたい | 画像編集・画像から画像への生成に対応するモデル |
| 1枚の画像から動画を作りたい | 画像から動画への生成に対応するモデル |
「画像を扱えるか」ではなく、「画像を入力して何を返してほしいか」で選ぶと混同しにくい。
Vision LLMをGGUFなどで動かすときの補助ファイルや実行環境を確認したい場合は、mmprojとマルチモーダル実行環境の確認へ進める。画像を作る側なら、Stable Diffusion・SDXL・FLUX・Qwen-Imageの選び方が次の入口になる。
まとめ
- Vision LLMは画像を入力し、説明・分類・質問への回答などを文章で返す
- 画像生成AIは文章や元画像を条件に、新しい画像を生成・編集する
- 「マルチモーダル対応」という表記だけでは、使える入力・出力や実行環境までは分からない
- まず自分がしたいことを「画像を理解する」か「画像を作る」かに分ける
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